地方にある印刷会社で従業員数はパートを含めて70人の会社。一般の法人ではなく個人のお客様より受注をいただき、コミケ(コミックマーケット)などで使うような本やグッズの制作がメイン。営業を行うことはあまりなく、お客様からくる受注が主力事業です。印刷会社の1日の仕事の流れを紹介します。
印刷:午前中の仕事の流れについて
朝9時に出社して問い合わせや前日から引き継いでいる案件に目を通し、緊急で行うべきお客様への連絡がないかを確認します。その後は夜間に入ったご注文を確認し、大まかなその日のスケジュールを確認したら、実際の業務を開始します。
まずは「入稿処理」として、多数のお客様から本やグッズ制作のご注文を次々に処理し、印刷の工程に回していきます。併用できない用紙と加工や製本方法の組み合わせがないか、ページ数等の間違いがないかを確認し、これに問題がなければ入稿データを確認します。
実際の注文内容とデータとの違いがないか、またデータ自体が印刷可能なデータとなっているか、印刷は可能だが仕上がりに問題のあるデータとなっていないか、を簡易的にチェックしていきます。その後問題のないデータおよび注文は注文書を作成して、印刷・製本・発送が行われます。
印刷:午後からの仕事の流れについて
閑散期には15時までは午前中に行っていた入稿処理が続き、前日よりお客様よりいただいていた受注の処理が完了します。繁忙期になると終日この処理を行うこととなります。
入稿を何より早く終わらせることで以降の印刷・加工・製本・発送までの工程がスムーズに進みます。入稿処理が完了したら、別途お問い合わせへの返答や通常の仕様とはことなる特別なご注文をご希望のお客様に対してお見積もりを行い、完了次第1日の業務は終了です。
印刷会社の繁忙期はとても忙しい
印刷会社というものは基本的に残業はあります。どのような案件を扱っているかはにもよりますが、官公庁からの依頼や個人からの依頼、一般企業からの依頼などどういった案件にもすべからく「繁忙期」があり、注文がかなり立て込む時期があるからです。その場合は残業や休日出勤もあり、会社によってはきつい・つらいと言う声も聞きます。
ただその分閑散期に繁忙期のための準備を行っておくことも出来るため、次回の繁忙期に備える対策を考えておくことは重要です。印刷会社によっては急ぎの案件で、データが印刷所まで回ってくるのが遅れていれば、印刷するものは中々帰れません。
印刷会社で仕事をするのに向いている人とは?
「同じ作業」を退屈だと思わず、よりよくするための対策を自身で考案できる人間が向いています。知識を身につけて提案する力や改善をする力を養い、稼ぎ時である繁忙期に残業を少なくし、より利益を大きくするという課題をクリアした際にはちょっとした感動を味わえます。実際に自分が印刷した商品が出回っているのを見ると、感動物です。