借金が返済困難で悩んだ時、対策方法は「4つ」ある

住宅ローンを組んでいたが返済できなくなったり、借金を返すために借金をして利息が膨らんでいったりと、どうしようもなくなる場合があります。個人や法人、借り入れた金額によって異なりますが、覚えておくべき今後取る対策方法は4つあります。

1:「過払い金請求」する 「払いすぎている利息」を返してもらう

カードローンやキャッシングで、貸金業者からお金を借りた場合に「利息」が発生します。その利息を多く支払いすぎていることを「過払い金」と言い、その過払い金を貸金業者に返還請求する事を「過払い金請求」とはその請求の事を言います。

利息の最高利率を規制した「利息制限法」があるので、その上限を超えた利息を違法に取られた場合、過払い金請求をすることができるのです。長い間、借金を返済し続けている場合は過払い金が発生している可能性があるかもしれません。

過払い金請求の時効は、最後に借入や返済をしてから「10年間」ですので、完済して10年以内でないと過払い金請求はできなくなります。法律相談事務所や弁護士事務所の多くで相談に乗っているのです。

2:「任意整理」する 借金を「無理なく支払える額」へ交渉してもらう

任意整理とは裁判所などの公的機関を通さず、話し合いで借金を減額してもらうことです。利息や毎月の支払額を減らしてもらう為に交渉をするのですが、裁判所は関与しません

借金をした本人や債務者自身で個別に交渉して手続きは可能ですが、弁護士や司法書士などその道の専門家に依頼して行ったほうが無難といえます。なぜなら債権者である金融業者が、貸している立場を利用して「強い態度」で交渉に臨んでくるからです。

弁護士や司法書士に債務整理を依頼すると、債権者に対して「受任通知」を発送します。そうすると債権者からの催促が即中断され、和解成立まで支払いがストップします。利息制限法に基づいて本来支払うべき正しい借金の額を計算し、弁護士や司法書士と債権者が話し合うのです。

月々の返済額を無理のない返済額になるまで交渉してくれ、月々の借金の返済額が減額されます。返済期間が長ければ、場合によっては利息が過払いになっている可能性もあります。

裁判所が関与しないので手続きが早いですが、デメリットとしては信用情報機関のブラックリスト(事故情報)に掲載されるので、借り入れが新たに約5年ほど(場合によっては7年)できませんし、クレジットカードを作る事が出来ません。しかし任意整理は借金が減額や調整がされるので返済で悩む毎日から解放されるメリットが大きいのです。

3:「自己破産」する 最低限を残して借金を無くす

自己破産とは、破産手続きを債務者自らが申し立てる事を言います。多重債務や多額債務を抱え込み借金が返せなくなった場合において、「返済不能に陥った」という旨を裁判所に申し立てるのです。

自己破産以外にも消費者破産、個人破産と呼ばれることもあります。自己破産を申し立ててそれが認められると、破産宣告を受ける事になります。破産宣告を受けると、必要最小限の生活費(自由財産)と家財道具を残して、財産や家財は没収されます。

それらは、お金を貸した側(債権者)に渡されます、それの手続きが始まるのです。そもそも自己破産が法律で認められている理由は、債権者の財産を減少させないという道義的責任を債務者に果たさせる為です。また債権者による借金取立てから解放され、借金を抱えた人が自力で経済的に再起する機会を与える為でもあるのです。

しかし借金が無くなったはいいですが、社会的信用も無くなるので最終手段と言われています。

4:「民事再生」する 裁判所を通じて借金を減額させる

民事再生とは、「裁判所の手続きを通じて借金を減額する」ことを意味します。そのため個人の場合は特に住宅等を維持しながら、借金を分割して返済していくことになります。

元々は「建て直し」を図る為の仕組みですので、「破産」とは意味が異なります。ただし、裁判所を通じて行う為、企業の場合は「民事再生の手続きに入った」事は公表されます。

また全ての債権者を対象として手続きを進める必要があり、どんな場合でも再生計画が認められるわけでなく、債権者との合意が必要になります。

個人の場合は「住宅を維持したまま借金を減額してもらう」事が主な目的となりますので、住宅ローンそのものが払えない、という場合には民事再生の選択肢はそもそも向かないということになります。

借金でどうしようもなくなったらどうするか

借金に借金を重ねると多重債務者となり、返済が困難になるケースが増えています。現在の収入と支出を確認し、どれくらいなら返済が可能なのか、それを考えるとどの方法が自分に最も適しているのかが見えてきます。