地元のレストランでウエイトレスのアルバイトをしていた頃の話です。そこはウエイトレスも厨房で、調理補助をするような小さなレストランでした。お客さんもお昼のランチには大勢入って来ますが、価格や雰囲気から考えて料理にはそれほど期待していないのは明白でした。
このレストラン、おかしくない?
お昼のランチが過ぎてしまえば、途中コーヒーを飲みに来る常連のお客さんが数名来る程度です。忙しいと感じるのは、ランチタイムが終わる13時30分まででした。
ブラックだなと感じ出したのは、勤めだして1年以上経っているにも関わらずお店の「店長」が全く顔を出さない事です。そして極めつけは、タイムカードは「1番最初に出勤した人」が全員分のタイムカードを押さなくてはいけない、という暗黙のルールがあったことでした。普通は一人一人が出勤した時間を把握するのが目的のタイムカードですが、何の意味も持たなくなっています。
職場は怠惰であふれかえりました
正社員の人はアルバイトとは異なり、時給計算ではなく一律の給料制です。ですので上司がいないため、出勤しない事が増えてきました。なぜなら全員分のタイムカードを押しているため、出勤している事になっているためです。
それは「どう考えてもおかしい」と出退勤の事で上司に相談する機会がありましたが、どうやら黙認しているとの事。他にも仕入価格をごまかしたり、仕入個数をごまかしたりし、仕事場の食材や物を自宅に持ち帰っている事がたくさんありました。
酷い人では、売上金をごまかして自分のポケットに入れてしまう方もいましたし、売上金をごっそり盗んだ人もいたのです。それに加えて責任者がいつも不在だったりするので、いつもそんな問題が起きていたのです。
正そうとすればイジメられる
私がそのことを上司に報告したことで、面白くない人達がグルになり私をいじめるようにもなってきました。それに限界を感じて辞めようと考えました・・・。
しかし賄い食事付きで時給も良くて、お客さんが良い方が多くて可愛がってもらっていた仕事です。アルバイトを辞めるのは嫌でしたが耐えられずに、1年半が過ぎた頃に辞めました。
遅かれ早かれ、そうなる運命の仕事場だったということ
その後、風の噂で泥棒が入っただの大きなトラブルがあっただのと聞きましたて、それが関係しているのか分かりませんが、間もなくレストランは閉店していました。
私の人生で後にも先にもそんな職場には出会った事はありませんでしたし、人に話すと驚かれます。そんな仕事場で真面目に出勤して仕事をしていた自分が、まるでバカみたいに感じるそんな職場でした。