「父母」と「異父兄」の関係で、パニック障害を引き起こした過去

私には両親がいましたが、父と母の両方とも「バツイチ」同士でした。父親は前の家庭の子供は母親に親権があり子どもは向こうで暮らしています。しかし母親は前の家庭が荒みきっていたこともあり、子どもを父親の元に置いて来れず連れてきていました。その子は男の子で中学生でした。この異なる子供と以前の関係が、家族に問題を引き起こします。

親の違う子を自立させた

物心付く頃に、中学生の男の子と少しだけ一緒に暮らしていた記憶があります。しかし父はかなり我慢していたようで、血の繋がりがない上に反抗的な態度を取るため、耐えきれなくなりました。取った行動は中学卒業と同時に仕事に就かせ家を出したのです。

今は高校を出る方がほとんどですので、それを聞いて異父兄は父親と顔を合わせる度に大きな声でケンカとなっており、母と私はいつもビクビクしていました。

このままでは、どちらかが度を越えた事態を引き起こすのではないか・・・と思ったので、あまりにも酷い時は喧嘩の仲裁に入っていました。

どんどん機嫌が悪くなる父親、それでも母親に当たらないだけマシ

父は日頃のストレスを私に向かって言うようになり、成績が少しでも落ちれば「異父兄と遊んでいるから」と決めつけて怒るようになりました。溜まったものが私に向いていたのです。

けれどそれでも良いと思っていたのには理由があります。それは母に向いてしまうよりはいいと思っていたからです、ですので何とかいい子でいようと日頃から努めていました。

本音を言うと家に帰りたくないけれど、帰って父と母の仲を取り持たなければ、私の家族は壊れてしまうと学生ながらそう思っていたのです。

愚痴を聞き続けてストレスと不安が重なりパニック障害に

父親からも母親からも、そして異父兄からも愚痴をずっと聞かされてきました。この頃の私は毎日のように具合が悪くて、いつも不安を抱えながら気を失いそうでした。後から分かった話ですが、「パニック障害」になっていたようです。

誰かに相談できれば良かったのですが、ずっと1人で抱え込んでいました。それは母親から、「家庭のことは内緒にしていてね」と言われていたのです。このことから友達や先生といった大人の誰にも相談できませんでした。

子供ながらに誰かがなんとかしてくれるとも一切思っていませんでした。しかしこの地獄のような状況は、父が亡くなったことで一変します、終わったのです。

母親と2人になり変わった状況

母と静かに2人で暮らしはじめて、私の具合はどんどん良くなりました。私はその後に結婚しましたが、異父兄は母といたいようで、現在では一緒に暮らしています。母親も異父兄もそれによって心が落ち着き、昔のように怒鳴ることもないそうです。

今だから思いますが父親の気持ちを思うと、やるせなくなることがあります。というのも、私は本当に父と楽しく穏やかに暮らしたかったと心から思っていたのです。教えてもらいたい事もありましたし、結婚した事も言えなかったのは悔やまれます。世界にたった1人の父親と母親です、どういった過去があったとしてもそれは絶対に変わらない事実なのです。